旅館のアルバイトって大変そう…

働いてみたいけど、どんなことをするのか不安…

旅館ってなかなか学生じゃ泊まる機会もないし、仕事内容がいまいち想像できないですよね。

ドラマなどの影響で、「なんだか大変そう」というイメージはあるけれど、実際に働いてみないとわからないもの。

今回は旅館の仲居だったわたしが、働く前に感じた不安と実際に働いてみてどうだったか詳しく書いてみたいと思います。

旅館バイトが大変そうに感じる理由

泊まり込みがきつそう

旅行鞄

旅館のアルバイトは、泊まり込み形式で募集しているところも多いです。数週間~2,3ヶ月泊まり込みになることもあります。

初めて行く土地、慣れない寮生活、想像するだけで不安でした。

実際はどうだった?

寮は共同スペースが多く気を遣う

わたしが働いた旅館は、旅館から歩いて5分くらいのところに寮がありました。

部屋は1人1人分かれているけどトイレ・お風呂・キッチンは先輩と共同の寮でした。

他人と一緒のスペースがあるというのはかなり気を遣いましたね。

トイレやお風呂に入った後は綺麗にしておかないといけないし、一人や家族となら気にしないことも、常に周りの人が不快な気持ちにならないか考えて行動していました。

しかし、気遣いができるようになったのはよかったです。寮生活を経験してから、日常生活でも「次の人のために」と考えられるようになりました。

また、わたしはもともと片付けや掃除が苦手な人間ですが、掃除をするクセがついたので、それほど苦でなくなりました。

最初は全員知らない人

もちろん最初はまわりが知らない人しかいないので、喋る相手がいなくてめっちゃ寂しかったです(´;ω;`)

でも、たくさんの出会いがありました。

同じアルバイトの子、先輩の仲居さんたち、板前さんやフロント係の人、お客様、それから近所の人や観光客の人まで。

初めて来たばかりということで、親切に話しかけてくれた人が多かったです。

同じ時期にアルバイトに入った子と仲良くなり、そこからすごく楽しくなったのを覚えています。

お互いの部屋に行き来して、一緒にテレビを見たり、夜遅くまでヒソヒソお喋りしたり、なんだか一緒に旅行に来てるみたいでした。

その子とは数年経った今でも連絡を取り合っています。

知らない人しかいない場所に勇気を出して飛び込んだことで、新しくいろいろな人と知り合えたのは本当によかったです。

先輩からは仕事以外にも勉強になる話を聞けたり、様々な仕事や経験をしているお客様と出会い「こんな生き方をしてみたい」と憧れを持てたり、普通に学生生活を送っているだけでは知らなかった世界を知れました。

また、全員が知らない人だからこそ、新たな自分を出しやすいというか、今までと全然違うキャラでいっても全く問題ありませんでした。

わたしは当時学校でうまく人間関係をつくれず悩んでいましたが、どんなふうに自分を出していったら良いか、この旅館のアルバイトで試すことができました。

着物を着るのが大変そう

着付け

仲居は着物を着ることがほとんどです。

求人情報では「着物が着られなくても大丈夫!丁寧に教えます」みたいなこと書いてあるけど、本当に大丈夫なの…?と心配でした。

実際はどうだった?

事前に動画で勉強

わたしは浴衣さえ自分で着られないレベルだったので、心配すぎて、事前に自分で調べてからアルバイトに応募しました。

役立ったのはYouTubeの着付け動画です。何度も繰り返し見ました。

研修があるけど…

着付けの研修は1日ありました。

先輩がマンツーマンで一から着方を教えてくださいました。

…でも1日じゃ覚えられない!

そして先輩と接するのにすごい緊張しました(笑)

研修が終わった後も部屋で何度も練習しました。

やっぱり動画で観てるだけよりも手を動かした方が覚えますね。

でも動画を見ていなかったらイメージできていなかったので、もっと覚えるのに時間がかかったと思います。動画を見ておくのはオススメです。

同期の子の部屋へ行って一緒に着付けをし合ったりもしました。そのおかげで仲良くなれたのは良い思い出です。

働き始めはきつかった

働き始めは、着物を着るのにめっちゃ時間がかかってました。

30分~1時間くらいです。途中でわからなくなって動画を見ながら着たり、最後の最後で崩れて着直し…ということが起きてました(´;ω;`)

でも1週間くらいしてくると最短15分くらいで着れるようになってました!!

毎日目標タイムを決めてストップウォッチで測っていたのがよかったようです。

マラソンのタイムを縮める感覚でちょっと楽しかったです(笑)

求人情報と違う場合も

あと、求人情報では「着物を着て~」と書いてあるのに、実際に働いてみたらスーツや作務衣で別作業(清掃や玄関係)という旅館もありました。

単発や短期(数日だけ)のところは、着付けを教えてる時間がないので、着物を着なくても良い仕事になる場合があるようです。

自分で着付けができる人は、面接や派遣登録のときに「着物を自分で着られる」ということをアピールしておく必要があります。

着物が着られない人は、「事前に勉強しておきます」と意欲を見せると採用されやすくなるようです。

女性ばかりで気を遣いそう・上下関係が厳しそう

旅館の仲居さん

仲居は女性の多い職場。女将さんも先輩もきつそう。

大奥みたいなイメージを持っていました(笑)

実際はどうだった?

厳しさはバイトの期間によりけり

数日~1週間だけの超短期のアルバイトであれば、失敗したとしても先輩たちも「どうせ数日でやめちゃうししょうがないか」みたいな感じで、強く叱られることはなかったです。

しかし、長く働く場合は、きつく叱られることがしょっちゅうでした。今となっては笑い話ですが、当時は何度も泣きましたね(;^_^A

でもきつく叱ってくれるのは「成長してほしい」「1人前にしたい」という思いを持ってくださってるからだと思います。

最初は叱られるのがものすごく怖かったですが、真剣に接してくださってることがわかるようになってからは素直に感謝できるようになりました。

女性ばかりで気を遣うのは確か

確かに女性特有のねちねちした感じはちょっとあります。

女性ばかりだと、「え、そんなことで!?」ということで反感を買ってしまったり、嫌われてしまったりするので、なかなか気を遣っていました。

たとえば、

  • 他の先輩やお客様とはものすごく楽しそうに喋るのに、新人や嫌いな人は一切無視な人
  • 板前さんと少し雑談していただけで「男に媚び売ってる」と陰口を言う人
  • 恋人のことなどプライベートな話を聞きたがるのに正直に答えると「自慢しててムカつく」と言う人

など、ちょっと妬みや偏見が強い人が一部いて、周りもそれに合わせているといった感じです。

働き始めの頃は、とにかく仕事に集中して、あまりプライベートな話や目立つことはしない方がよいでしょう。

特に職場の男性と親しく話すのは控えた方が良いです。

また、女性は気分や体調で態度が変わってしまう人も多いため、「昨日まで優しかったのに急に冷たくなった」ということもかなりありました。

「わたし、嫌われてるのかも…」と心配になりましたが、多くの人がしばらく経つと元の態度に戻るので、あまり心配しなくて大丈夫です。

上下関係は厳しいが認めてもらえたときの喜びは大きい

旅館以外にも飲食店や工場などいくつかのアルバイトをしてきましたが、旅館は上下関係が厳しい方だと思います。

働き始めは、先輩がついてくれてマンツーマンで研修してくれることが多いです。

その担当してくれた先輩と一番親しくなれるかなと思いましたが、先輩とは研修期間の3ヶ月間プライベートな話は一切しませんでした。冗談を言うこともなかったし、褒められることもありませんでした。

完全に先輩・後輩で一線を引いていましたね。そのおかげで、狎れ合い(親しみすぎて礼を欠くこと)になることはなかったし、毎日緊張感を持って仕事ができていました。

旅館の価格帯によりますが、高級なところほどその値段に見合った接客をする必要があります。

そのため、後輩への指導をきちんとするために、上下関係をわざとはっきりさせていたようです。

本当はもっと打ち解けたいけど甘やかしてしまうかもしれないから、あえて距離を置いていたと後で先輩から聞いたこともあります。

研修が終わってしばらくしてから初めて先輩が誉めてくれたときはとても嬉しかったです。

旅館のおおまかな仕事内容は4つだけ

考え込む女性

ここまで旅館バイトが大変そうに感じる理由と実際に働いてみてどうだったかをお伝えしてきましたが、「大変そう」と不安に思ってしまうのは仕事内容がよく分からないからだと思います。

仕事内容が具体的にイメージできるように書いてみます。

旅館の仕事は大きく分けるとこの4つしかありません!

  • お客様をお出迎え
  • お部屋まで案内してお茶出し
  • お食事のおもてなし
  • お客様をお見送り

あれあれ、意外と簡単?(笑)

※通常のシフト制のバイトだと「お食事のおもてなし」だけの場合が多いですが、「リゾートバイト」といって泊まり込みのバイトになるとすべての流れを経験することになります。

お客様をお出迎え

旅館に来たカップル

14時~15時頃からお客様が到着し始めるので、お出迎えをします。

お客様がいらっしゃったら、

「いらっしゃいませ、ようこそお越しくださいました」

挨拶をしながらお辞儀です。

お客様の荷物を運んだり、フロントまでご案内したりします。

お部屋まで案内してお茶出し

抹茶とお茶菓子
抹茶とお茶菓子

お客様にはフロントでまずチェックインをしていただきます。

チェックインとは、ホテルや旅館へ入る手続きのことで、予約内容・料金の確認やお食事時間の打ち合わせなどを行います。

チェックインが終わったら、仲居がお客様をお部屋までご案内します。

売店や温泉の場所など館内を紹介しながら、荷物を持ってお部屋まで歩きます。

部屋へ入る仲居

お部屋に着いたら、お茶とお菓子をお出しし、室内の説明(エアコンや電気の使い方等)をして

「ごゆっくりお過ごしくださいませ」とお部屋を出ます。

この「お出迎え」と「お部屋までご案内してお茶出し」を14時~16時くらいまで数回繰り返します。

お食事のおもてなし

 

会席料理

準備

お食事は、「部屋食」といってお部屋で召し上がるタイプと、旅館内の料亭で召し上がるタイプがあります。

板前は15時頃から料理の準備を始めます。

仲居は16時頃からお食事の準備をします。食器やコンロを用意したり、先付の料理を配置したりします。

夕食

夕食は17時頃からスタートです。

「本日は◯◯旅館にお越しくださいまして誠にありがとうございます。担当させていただきます〇〇でございます。よろしくお願い申し上げます」

挨拶をしてからお食事を運びます。

会席料理が多いです。会席料理とは、和食のコース料理のようなもので、数品を順番にお出ししていきます。

配膳しながら料理の説明をし、お客様の召し上がるペースに合わせて板前に料理を作ってもらいます。

料理の説明はこんな感じです↓

「お吸物をお持ちしました。本日は◯◯産・ハモの土瓶蒸しでございます。

最初はそのままで召し上がっていただきまして、2口目はぜひ、添えてございます、すだちを絞ってお召し上がりください。

土瓶の蓋を取っていただきますと、ハモと舞茸が入っております。

ハモはお刺身でも召し上がっていただけるほど新鮮なものを使っておりますので、レアで仕上げておりますが、ご安心ください。」

お客様から料理について質問されることが多いです。どこで捕れた魚を使ってるか?どのお酒が合うか?などなどです。

最初は先輩や板前さんに聞きながらだんだん覚えていけばOKです。

朝食

朝食は6時頃からスタートです。

豪華な和食や、最近ではバイキング形式のところが増えています。

和食は夕食とおなじようにお客様の召し上がるペースに合わせて料理をお持ちします。

バイキングは、足りない料理や食器を補充したり、お皿を下げたりします。

お客様をお見送り

深くお辞儀をする仲居

チェックアウトは11時~12時のところが多いです。

朝食が終わる9時頃になると続々とお客様が帰り出します。

荷物を運ぶのをお手伝いしたり、駐車場までご案内したり、記念写真を撮ったりします。

お客様がお帰りになるときは、

「ありがとうございました。またのお越しを心よりお待ちしております」

心を込めて挨拶し、お客様が見えなくなるまでお見送りをします。

この後、お部屋を清掃し、次のお客様を迎える準備をします。

イメージをふくらませて旅館バイトに挑戦してみよう

「旅館バイトって大変そう…」と働き始める前に感じた不安と実際に働いてみてどうだったか、まとめてみましたがいかがでしたか?

実際の仕事内容を読んでくださった方が「働く姿がイメージできて自分にもできそう!」と思っていただけたら嬉しいです。

逆に「自分にできるかますます不安になった」という方もいるかもしれません。わたしも知れば知るほど不安になるタイプです(^-^;

そういう方も一度、短期の旅館バイトに挑戦してみてほしいです。意外と自分にもできることがあるんだと自信につながると思います。