旅館の仲居をやめたい理由とその解決策

旅館の朝 旅館のお仕事体験談
旅館の朝

旅館の仲居をやめたい…

仕事内容や人間関係がきつい…

こんにちは、なっちです。

私は、旅館の仲居として働いた経験があります。
やめたいと思ったことが何度もあったなぁ…😭

今回は、旅館の仲居をやめたい理由と
その解決策について書いてみたいと思います。

※ここで挙げる例は、
わたしが働いた旅館特有のものかもしれないので
参考程度に見ていただければと思います。

旅館の仲居をやめたい理由とその解決策

1.働き始めて慣れるまでが辛い

抹茶を泡立てる仲居さん

最初に仲居をやめたいと思ったのは
始めて1、2週間経ったくらいです。

始めたばかりの頃は、

  • 着物を着るのに時間がかかる(30分以上かかってました…)
  • ↑着物のために早起きがさらに早起きに(4時・5時台)
  • 仕事中に眠気が襲い来る
  • 仕事内容は実際に接客しながら覚えるものなのでぶっつけ本番で緊張の毎日😨
  • お客様には新人かどうかは関係ないのでわからない質問をされたりお叱りを受けたり。
  • 先輩が間違いを叱ってくれるが、頭で理解できても体がついていかないときがあった。
  • 先輩とどう接して良いのかわからない💦
  • 慣れない動作や想像以上の運動量で足腰を痛め通院…
  • 中抜け休憩が休憩にならない😢

などなど、慣れないがゆえに
精神的にも肉体的にも
ストレスを感じやすかったです。

人間関係もまだできていないので、
先輩たちの話についていけず、
ひたすら黙々と作業していました。

もちろん仕事だから、
楽しくおしゃべりしたいわけじゃないんですけど、
1人置いてけぼりみたいでそこも苦しかったです😭

解決策は?

「働き始めで慣れるまでが辛い」場合の解決策は、
当たり前だけど、慣れるまで続けることです。

そんなことかよ…💢
と思われたらごもっともなんですけど…

ただ、「続ける」ってことが難しいんですよね…!

慣れるまでの辛い期間に
「自分には向いてないんじゃないか」
「もっと他に合ってる仕事があるんじゃないか」
という思考がぐるぐるやって来て、

それでやめてしまう人はとっても多いです。

 

ところで、慣れるまでの期間ってどれぐらいだと思いますか?

人間が何か新しいことに慣れるには、
1~3ヶ月必要と言われています。

人間の体は、1ヶ月~3ヶ月間
何かをし続けてやっとそれが習慣化するんだそうです。

わたしも実際に働いていて感じましたが、
3ヶ月以内でやめてしまう人が多く、
そこを超えれば、1年以上続く人が多かったです。

そのため、仲居の生活を
3ヶ月続けることができれば、
今は辛いと感じていることも毎日の一部になります。

もしあなたがまだ
働き始めて間もないのであれば、
3ヶ月までは続けてみて辞めるか決めると良いと思います。

またはこれから働きたいという状況なら、
アルバイトで「1ヶ月だけ」
というような超短期もあるので、
そこで1度体験してみるのも良いかもしれません。

わたしは同期が数人いて
その中でも仕事を覚えるのが遅い方でした。

始めて1ヶ月くらいはできないことだらけで
「周りに迷惑かけてるな」
「なんでこんなに自分はできないんだろう…」
と落ち込むことばっかでした😢

でも、1ヶ月を過ぎたあたりから
仕事をやっと覚えてきてできることが増えていきました…!

できることが増えてくると、
辛かったことがだんだん楽しいと思えてきたりするんです。

そうやって仕事ができるようになっていくと
自然と周囲からの評価もついてきて、
先輩から話しかけてもらえるようになったり、
新しい仕事を任せてもらえるようになっていきます。

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2.休みが取りづらい

旅館の仲居さん

サービス業全般にいえることですが、
世間一般がお休みのときに忙しくなります。

  • ゴールデンウィーク
  • お盆
  • 夏休み・冬休み
  • 行楽シーズン
  • 年末年始

は毎日戦いでした(笑)

また基本的に金土日も混むため、お休みは平日になります。

そうすると
土日休みの家族や友達とは
なかなか予定を合わせるのが難しいです。

わたしの働いていた旅館では、
前月に希望休を出しておくと
その日はお休みにしてくれるシステムでした。

「何日でも好きな日に希望休を出して良いよ」
と言われていましたが、

忙しそうな時期や金土日にしたり、
何日間も希望すると良い顔をされないので、
やはり遠慮してしまい
あまり希望のお休みは取れませんでした。

希望の日は月に1日取れれば良いな、という感じでした。

また、仲居で最もネックになるのは「中抜けシフト」です。

中抜けシフトとは、
早朝働き、
3・4時間の長い休憩を挟んで(中抜け)、
チェックインの14時頃に再出勤するシフトのことをいいます。

1日に2回出勤になるので、
また出勤しなければいけない
という緊張感からゆっくり休めなかったり、

長い休憩といっても
実際に過ごしてみると
あっという間にすぎてしまったり、

休憩が休憩にならない
朝から晩までずっと働き続けてるみたいだ…
と悩んだ時期がありました。

わたしの旅館では
朝と夜で着物の種類が違ったので、
着物を脱ぎ着しなければならず、
それで休憩時間が減っていたのも原因かもしれません😭

解決策は?

旅館は「午前だけ」「午後だけ」という半休の日があります。

わたしはその半休のときに
友達とごはんを食べにいったり、
少ない時間の中で予定を合わせて楽しみを作っていました。

週末は休みがとりにくいですが、
半休だけなら「少しは気を遣ってるんだな」
とわかってもらえるので、
土日に半休を数日もらっていました。

その代わり、1日休みは減らすといった具合です。

中抜け休憩も慣れてくると
その時間で外へ遊びに行けるようになります👍

時間が限られてるので、
その時間中、目一杯遊んでかなり時間を有効活用できてました

時間ってありすぎると、
無限だと錯覚してしまうんですよね。

以前は時間を本当無駄にしていました…

何も予定がないと
だらだら寝るだけで1日が終わっっちゃう。

あと少し忙しくなると
「時間がない」ってよく言い訳してました。

でも旅館で働き出してから、
ばーんと長く時間が空くことがないので、
時間にデッドラインがあるというか、
時間は有限だということをすごく感じさせられました。

これは逆によかったかもしれません!

「時間がない」と思うなら
時間を作れば良い」と気づかされましたし、
何に時間を使いたいか・自分にとって大切なことは何か考えるきっかけになりました。

たとえば、
「土日休みの恋人と会える時間がない」と思ったときは、
「じゃあどうすれば恋人と会う時間を作れるか」と考えます。

わたしは、金曜の夜に仕事が終わった後から会い、
土曜のお昼まで半休をとって一緒に過ごす
というように時間を作っていました。

長続きしないかなと思いましたが、
これが意外と恋人から好評でびっくりでした(笑)

自分と会うために
少ない時間の中で予定を合わせてくれてる
と思ってくれたみたいです。

また、平日休みならではのこんないいこともありました。

ゴールデンウイークや年末年始
といった世間一般が休みのときは、
いろいろな料金が上がるしすごく混みあいます。

そのときに出かけなくてすむので
節約になるんです(*^-^*)

遊園地ならすぐ乗り物に乗れますし。

あと病院・市役所・銀行も平日なら行きやすいです👍

そうやって考え方を切り替えていくことで
休みが取りにくいこともネックじゃなくなっていきました。

旅館によってはシフト制で
融通が効くところもあるので、
そこを重視して働く場所を変えるのも良いと思います🙆‍♂️

また、アルバイトか正社員かで
お休みの取りやすさも変わってくる
(アルバイトの方が取りやすいです)ので、
雇用形態にこだわりがなければアルバイトから始めると良いと思います。

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3.女性ばかりで人間関係が難しい

旅館の仲居さん

わたしが一番悩んだのは
この人間関係かもしれません。

旅館の仲居は
男性も少しずつ増えてきていますが、
やはり女性が多い職場です。

女性ばかりだと、
「え、そんなことで!?」ということで
反感を買ってしまったり、
嫌われてしまったり、何かと気を遣うんです…😨

しかも本人に直接悪いところを指摘するのではなく、
陰口や噂話といった形で
回りくどく伝えてくるタイプの人もけっこういました。

たとえば、

  • 他の先輩やお客様とはものすごく楽しそうに喋るのに、新人や嫌いな人は一切無視な人
  • 板前さんと少し雑談していただけで「男に媚び売ってる」と陰口を言う人
  • 恋人のことなどプライベートな話を聞きたがるのに正直に答えると「自慢しててムカつく」と言う人
  • 仕事で間違ってる部分をわざと教えずに、ずっと笑ってバカにしてる人
  • 本人の前ではにこにこしてるのに、その人がいなくなった途端陰口を言いまくる人
  • お客様に褒められただけで「調子に乗ってる」とあることないこと噂話を流す人

などなど、
女性特有のねちねちした感じがありました。

これは本当に苦手でしたね…。

解決策は?

女性ばかりの付き合いってめんどうですよね…。

嫌われてる、陰口を言われてる、
そんなことがあっても
気にしない強いメンタルなら良いんですけど、
わたしにはムリでした(;^_^A

「気にしなければ良いのに」
「心弱いね」と人から言われて
結局相談できずストレスをため込むことがしょっちゅうでした。

そんな中で、わたしは以下のようなことに気をつけていました。

  • 相手を立てる
  • 相手に気持ちのベクトルを向ける
  • 周囲に溶け込むのを焦らない
  • どうしようもないパターンもあることを知る
  • ひとつひとつの仕事を責任感をもってやり続ける
  • 職場以外の交友関係も大切にする
相手を立てる

仕事上の付き合いというのは、
好かれる必要はありません。

めちゃくちゃ嫌われないことを目指せばオッケーです。

偏見かもしれませんが、
女性は男性よりも
自分と周りを比べたがる傾向にあると思います。

周りと比べて自分の方が上にいるか、
大きく周りからはみだしていないか、
そういう部分を無意識のうちに気にしている人が多いと感じます。

自分が気にしてるからこそ、
他人もどうなのかというところまで気にする人もいます。

女性同士の付き合いで
めちゃくちゃ嫌われないことを目指すなら、
1番大事なのは「相手を立てること」だと私は思います。

  • 相手より目立たない
  • 素直に相手の良いところを褒める
  • 相手の話をよく聞き理解しようとする
  • 相手の変化にいち早く気づく
  • 自分のことを褒められる話になったら、すぐに相手を褒める話に切り替える

話すときは主役を相手に持っていくイメージです。

「ゴマすりみたいでいやだ」と最初は思いましたが、
意識してみると
本当に相手のすごいところはたくさんあるし、

それを素直に伝えられて
嫌な気持ちになる人ってなかなかいないので、
いつの間にかお互い気持ちよく仕事ができるようになっていました。

心から褒められたり
尊敬されたりって
大人になるとなかなかないというか、
うわべだけの社交辞令になりがちというか、

そういう中でしっかりと
自分を見てくれて声に出して
「すごいなぁ!」と言ってもらえるというのはやはり嬉しいものです。

ちなみに「可愛いですね」「綺麗ですね」は
年齢や立場関係なく、
なんだかんだ一番喜ばれる言葉だと思います。

本当にそう思う瞬間があったら
上司だろうとどんどん誉めてみると良いと思います。

相手に気持ちのベクトルを向ける

挨拶を無視された…
私って嫌われてるのかな…

そんなふうに悩んだことが何度もありました。

でも、嫌われてるのではなく
ただ相手が疲れてるだけの場合も大いにあります。

「無視されたってことはわたし嫌われてる…?」
と考えてるときは、
気持ちのベクトルが全部自分の方に向いていて、
自分のことしか考えてないです。

ベクトルを相手に向けると、
「きっと疲れてて気づかなかったんだろうな」
など相手を思いやれるようになります。

これは「相手を立てる」につながるかもしれませんね。

そうやって相手のことに
目を向けられるようになってから、
不思議と本当に嫌われることが少なくなりました。

やっぱり、自分のことしか考えてない人とは
仲良くなりたいとは思わないですよね。

周囲に溶け込むのを焦らない

働き始めてすぐのころに
いきなり溶け込むのは無理です。

稀にすぐにその場の人全員と
仲良くなれる人がいますが、
多くの人はある程度溶け込むまでに時間がかかるものです。

新人の頃は、
先輩たちが冷たいように感じましたが、
先輩たちもどう接したら良いか
探り探りだったのかもと後から気づきました。

自分が先輩になってみるとその気持ちがわかります。

半年くらい経って
やっと口を聞いてくれた人もいたので、
やはり自分ばかりではなく
相手にベクトルを向けていくのが
大事だと思いますね。

どうしようもないパターンもあることを知る

女性同士は特に
「なんかあの人ムカつく」みたいな
感覚的な部分だけで嫌われることがあります。

そういう人と
無理やり打ち解けようとしても
さらに嫌われるだけです😭

そういう人と出会ってしまったときは、
なるべくこちらからは接触しないようにしていました。

必要最低限のことだけを話すといった具合です。

嫌がらせがあるような場合には、
上司に相談して仕事を被らないようにしてもらってました。

これをワガママだという人もいますが、
その方がずっと健康的だと思うし、
仕事の効率も上がると思います。

以前は、「わたしのどこがダメなんだろう」
と自分を責めてしまう時期がありましたが、
今思うとその時間がすごくもったいなかったです。

でも仕事を一緒にやっているうちに
だんだん仲良くなったり、
一緒にきつい仕事を乗り越えることで
仲間意識が芽生えたり、何がどう転ぶかはわかりません。

わたしは、最初すごく嫌われてるなと
思った先輩がいましたが、
3ヶ月ほど仕事をしていく中で
いつの間にか軽く雑談できるほど打ち解けられていました。

なので「この人は無理!」と
全てを否定的に考えない方が得策でしょう。

ひとつひとつの仕事を責任感を持ってやり続ける

ひとつひとつの仕事を
丁寧に責任感を持ってや取り組むことで、
やっと信頼は得られます。

当たり前だし、とても地味ですが、
それが周囲から信頼を得る一番の近道です。

そして重要なのは、
この「ひとつひとつの仕事を
責任感を持って取り組む」ことを続けることです。

仕事のクオリティを落とさないようにするということですね。

働き始めは気が張っていて
すごく頑張っていた人も、
しばらく経つと疲れで仕事が雑になったり、

日によってムラが出たり、
適当になったりして信頼感を失ってしまうことがあります。

そういう人を何人も見てきた上司には、
あんたもどうせ頑張らなくなるでしょ
と嫌味を言われたこともありました。

ちいさな信頼を積み重ねていくことで
「この人はちゃんとやってくれる」
「この人と一緒なら安心」と思ってもらえるようになります。

職場以外の交友関係も大切にする

職場以外にも積極的に
交友関係を持つようにしていました。

学生時代の友達と定期的に会ったり、
習い事で新しい友達と出会ったり。

バーやカフェの店員さんと仲良くなるというのも良いです。

職場以外に、相談できるほどでなくても
気軽に話せる友人がいれば
それだけでストレスは減るはずです。

仕事の人間関係で悩むときは、
その職場の世界だけしか
見えてない状態になっている場合があります。

職場以外にもたくさんの世界があり、
いつでも抜け出せるということを
意識してみるだけで辛さが和らぐかもしれません。

4.結局はルーティンワークでつまらない

旅館の部屋

旅館の接客というと、
毎日違うお客様と接して
同じ日々なんてなさそうですが、
働いてみると結局は「同じ日々の繰り返しだな…」と思ってしまうときがあります。

  • お客様をお出迎え
  • お部屋まで案内してお茶出し
  • お食事のおもてなし
  • お客様をお見送り

ざっくり仕事を分けるとこの4種類しかありません。

お客様は違っても毎日やることは一緒なのです。

最初は覚えることばかりで、
毎日精一杯過ごしてるうちに過ぎていく感覚ですが、
慣れてくると「これからも毎日この生活が続くのかな…」という気持ちになってきます。

解決策は?

この解決策で効果的だったのは、
定期的にお客様を体感すること」です。

お客様が旅館にいらっしゃるその日、
働く自分たちには
日常のごく一部でしかないけれど、
お客様にとっては非日常でものすごく特別な日です。

旅館に泊まるその日だけでなく、
何日も前から計画して
楽しみにしていたお客様の気持ちとか、
そのために仕事を頑張ってきた気持ちとか、

そういうところまで想像すると、
お客様を本当に大切にした接客ができます。

ですが、長く仕事を続けていると
そういうことを忘れがちになってしまいます。

だからわたしは
自分自身もいろいろなところに出かけるようにして、
定期的にお客様の立場になるようにしていました。

旅館じゃなくたって良いんです。

カフェとかレストランとか
「行ってみたいな」というところにワクワクして出かける。

それだけで、お客様の気持ちが少しでもわかりますし、
いろいろな接客にふれてすごく勉強になります。

どういうサービスが嬉しかったか、
もっとこうしてほしいと思ったことは何か
それらがすべて自分の接客に生きます。

そうやって学んでインプットしたことを、
実際に接客で試してアウトプットしてみると、
繰り返しの毎日が「常に昨日より進化してる毎日」になっていました。

うまくいくときも
うまくいかないときもあるけれど、
自分から行動を起こしているからこそ
「わたし少しは成長してるな」と実感できてモチベーションにつながっていました。

変化のない日々なら、変化を生み出せば良いのです(*´ω`*)

他にも、勉強することで仕事が楽しくなりました。

  • 料理や日本文化の知識をつけることでお客様との会話を増やしたり、
  • 語学を勉強することで海外の方とも会話できるようにしたり、
  • 旅館まわりの観光地やお店に出向いてお客様に紹介したり、
  • 海が近かったので釣りを体験・魚をさばいて、それを話のネタにしたり。

などなど、勉強できることはいっぱいで、
それを生かしてお客様が喜んでくれたときはすっごく嬉しかったです。

旅館の仲居をやめたいと思ったら

旅館の風景

ここまで、旅館の仲居をやめたい理由と
その解決策について紹介してきましたがいかがでしたか?

仲居の仕事は、長く続けることで
得られることがたくさんありますし、
やめて別の仕事を選んだとしても十分生かせます。

仲居をやめたいと思ったときは、
一度立ち止まって
解決策を試していただけたらと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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